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Arabian Nights 2004 イラクからの短信

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2004年 03月 30日

イラクからの短信 第7号

以下のような返信をもらったです。

「日本では概ね、占領軍がいると生活が苦しくなったということが報道されることはす
くないですね。でも、占領軍が今出て行ったら生活はよくなるんでしょうか?
別に占領軍を支持するわけじゃないんですが、その辺はどうなんでしょうか。」


占領軍が出ていけば無条件に即生活がよくなる、と思っているイラク人は、私しゃ、少ないと思うわ。私が言いたいのは、占領はイラク人のために機能していないと、多くのイラク人が感じているらしいぞ、ということ。
かなりのイラク人は、占領はイラク人のためではなく、自分たちの都合の良い形に持っていきたい他の国の利益のためにあるのではないか、と思っているようで、その考えを少なくとも現状では私は否定できないんだな。
えらそうな専門家ではなくて、どんな人でも来て見てみれば、率直に感じるのではないかということを書いてるつもりなんだけど。一年前のアラビアンないと2003計画にもつながるよね。
で、みなさん、日本にいて、これ見たい、あれしたい、てなことあるでしょう。リクエストください。傑作提案ミッションは実践させていただきまっす!

3月14日23時35分(バグダッド時間)

# by sakai555 | 2004-03-30 12:56 | 意識
2004年 03月 30日

イラクからの短信 第6号

体制崩壊で、刑務所から出ることができた元政治犯たちを取材している。処刑ギリギリ、間一髪のところだった人も。その彼でも、現在の占領軍に出ていってほしいと言う。今まで取材したイラク人は、いろんなニュアンスの違いはあるが、占領軍の存在を肯定しない人ばかり。
市内の市場では、おばちゃんが、戦後は生活の安定どころか、もっと苦しくなっている、と言う。多くのイラク人にとっては、それが占領の実感だと思う。もちろん、現在の占領には倫理的な正当性もないし、国際法上での正当性もない、と言うインテリもいる。
戦争と占領という結果を強制され、それを前提に日々の営みを続け、生きていかねばならないのが、多くのイラクの人々だ。前提に同意してるのではない、でも前提を受け入れざる得ない、イラクの人々のもどかしさ。
現実的な立場、解説や分析、なるものの背後には「結果を容認しろ」という傲慢が透けて見えないか。

3月11日21時35分(バグダッド時間)

# by sakai555 | 2004-03-30 12:54 | 生活
2004年 03月 30日

「イラクからの短信」第5号

3月6-7日、フセイン体制下、政治犯として処刑された人々の家族を取材。
刑務所墓地で息子の遺体が見つかった人。弟が処刑され遺体が見つからない人。家族が結局どうなったのかわからない人。すごい数の人がいる。
この独裁体制を倒したのが、イラク戦争であったのは事実だ。人殺しで人殺しを制圧しても、自慢になるかどうかはわからない。しかし、「イラク反戦」の脆弱さは、ここに、ある。処刑されたイラク人にとっては、この体制下に置かれることが、ある意味では戦争だったのではないか。

3月8日0時30分(バグダッド時間)

# by sakai555 | 2004-03-30 12:52 | 取材過程
2004年 03月 30日

「イラクからの短信」第4号

「イラクからの短信」第4号_a0011721_10331.jpgアラブ人はとてもジョーク好き、だそう。写真はバグダッドのタブロイド紙一面。
「米国からたくさんの金をもらって、自分で自分を売った男」とか、小見出しに書いてある。
3月7日20時50分(バグダッド時間)

# by sakai555 | 2004-03-30 12:49 | 意識
2004年 03月 30日

「イラクからの短信」第3号

自爆攻撃で50人以上が死んだと言われるカーディミーヤのモスクに行く。現場と目撃者の話を取材。日本メディアも来てる、と思ったら、某放送協会カメラは現地人クルーがまわしてる。
日本人は来ないわけですな。自らを傷つけ殉教を追体験するアシュラーの儀礼を、恐る恐る撮影。二十年前、カシミールに隣接したラダックでこの行事を見ている時、誰かがフラッシュをたいて、、、私じゃないのに、、、熱狂した人々に囲まれて危なかったイヤな思い出がある。思えばそれがイスラムについて考え始めた最初の機会だったか。

3月6日0時25分(バグダッド時間)

# by sakai555 | 2004-03-30 12:47 | 取材過程